coco

心をちょっとずつほぐしましょ

8月6日の映画

たまたま

先週の土曜日、急に予定が変わり、午前中が

ぽっかり空きました。

いま、何やってるだろ〜、と近くのミニシアターの

上映情報を見ていて、時間もぴったりだし、この

時期、これしかない!と思って観に行った映画に

ついて少し書いてみたいと思います。

 

8月6日

その映画というのが、『8時15分ヒロシマ 父から

娘へ』。

1945年8月6日、広島で被爆したある男性の体験を

娘さんが聞き取った書籍を映画化した作品です。

 

この作品の中では、日本語での語りと英語の字幕、

英語での語りと日本語の字幕が織り交ぜられて

います。そこが何だか不思議な感じがしました。

 

そして、何より私に伝わってきたのは、

人が生きることの強さでした。

 

身体中の皮膚がただれ、痛みに耐え、

もう死ぬ覚悟はできているけれども。

父からの生きることへの励ましの言葉と、

人々の支え、何とか受けられた治療が、

生き続けることを可能にした。

 

その心身の痛みを乗り越えて生き抜いてきた人が

今語る言葉を、映画を通して受け取るのです。

 

それは、戦争や原爆を落とした人を恨む言葉では

なく、ゆるす言葉。

ものすごいことだと思います。

だって、こんな目に遭わせるのを、ゆるすことが

できますか。

でも、このゆるしというエネルギーをもとに

語られる体験こそが、戦争をすることの愚かさや

人のおそろしさ、そして苦しみの中でも希望を

失わないという人の強さをいっそう感じさせるの

だろうと思います。

 

今も、世界から争いは無くなっていない。

日本で戦争を経験した人は、少なくなっていく。

 

私たちが引き継いでいかなければならないのは、

人の想像力や技術を良い方向に使うことを考え

続けることではないでしょうか。

 

国も人種も、人がつくった区別に過ぎません。

それは人が人を傷つける理由には、ならない。

してはいけないと思います。

 

共有すること

この映画は日本人が経験したことを描いています。

アメリカの映画です。

自分の国籍によって、立っているところは違うかも

しれないけれど、人として共有したいことがある

ということなんだと感じます。

 

最後に

8月6日の朝、バスを降り、信号待ちをしている時、

まさにこういう時、一瞬にしてあらゆるものが焼け

人々の命が吹き飛ばされ、あるいはダメージを

受けたのかと思うと、ただ言葉にならない

おそろしさが胸にありました。

今は、その過去の延長線上にある。

ウイルスにより命が奪われている今、人が人の

命を奪うことだけは、、と思うのですが。

 

公式サイト

https://815hiroshima-movie.com/